頑張りすぎるデザイナーへ 残業をしてはいけない4つの理由
今日も締め切り間に合わない…残業して終わらせよ…
その残業、実はしてはいけないんです
デザイナーは残業の多い職種です。
口コミによると月平均60時間程度の残業をしているのがわかっています。
が、
私の体感ではもっと多い印象です。
会社によっては、頻繁に終電まで残業しているということも少なくありません。
また、小さなデザイン事務所などでは残業代が支払われないケースも多く
若手デザイナーの消耗も問題になっています。
もちろん、仕事量を調整せず長時間働かせる会社が一番悪い。
しかし、デザイナーのみなさんも従順に残業してはいけないのです。
この記事では
- 残業をしてはいけない理由
- デザイナーに残業が多い理由
- 残業から抜け出すためにするべきこと
の3点を解説します。
私も残業から抜け出すために行動をして、今は残業時間が月平均3時間以内でデザイナーとして働いています。
残業をしてはいけない理由
それでは、なぜ私が残業をしてはいけないと何度も言っているか、理由は次の4点です。
① 集中力が続かないから
② スケジュールの調整能力がつかないから
③ 自分の価値が下がるから
④ デザイナーの価値が下がるから
① 集中力が続かないから
人間が1日の間で集中できる時間の限界は4時間と言われています。
一般的な企業の勤務時間が8時間なので、2倍です。
残業をするとさらに時間が伸びるので、集中力が持続するはずもありません。
結果的に作業効率が悪くなり、さらに制作が遅れて…という負の循環に陥りがちです。
ちなみに
一度の作業で集中が続く時間は90分が限界とされています。
60分に一度、5分休憩をするなどこまめに休憩をとって切り替えることが大切です。
② スケジュールの調整能力がつかないから
残業が常態化してしまうと、作業が終わらないときに「残業すればいいか」という思考になってしまいます。
しかし、定時までの仕事と違い、残業は明確な終わり時間が決まっていないのでズルズルと仕事を続けてしまいます。
結果として終わらせることができても、その作業量を基準に考えてしまうので、次に仕事を受けるときも残業を当てにして作業を進めてしまいます。
そうするとスケジュールが曖昧になり、自分の作業リソースや工数の管理ができなくなります。
厳しい言い方にはなりますが「残業に甘えている」という状況になってしまうのです。
③ 自分の価値が下がるから
残業をして仕事を終わらせると、感謝され達成感もあるかもしれません。
しかし、相手からしたら短い納期でいいものを仕上げてくれるお手軽なデザイナーとしてイメージがついていってしまいます。
そして、また無理なスケジュールでの仕事を要求されてしまうのです。
頑張ったことで逆に自分の価値を下げてしまい、どんどん自分を苦しめていきます。
自分の価値を下げないためにも、安請け合いは禁物です。
④ デザイナーの価値が下がるから
そうして自分の価値を下げてまで残業する人が多くなると、ひいてはデザイン界全体の価値が下がってしまいます。
デザインの単価が下がり続け、デザイナーの待遇も悪くなっていきます。
大げさな話に聞こえるかもしれませんが、これは既に起こってしまっている話です。
日本では広告などのデザインにかける費用が欧米の企業に比べると極端に低く、デザイナーが買い叩かれている現状が浮き彫りになっています。
長くデザイン業界で仕事をするためには、デザイナーという存在の価値を守るという意識も大切です。
デザイナーに残業が多い理由
デザイナーに残業が多い理由は次の3点です。
① 短納期の仕事が多い
② 自分のペースで進められない
③ こだわりすぎない
① 短納期の仕事が多い
デザインは最終的に形にする工程なので
その前の企画や取材、執筆などの段階で遅れたスケジュールの影響をすべて引き受け、結果的に納期が短くなるケースが多いです。
また、同僚の営業やディレクターの理解が浅い場合は
「このくらいで出来るよね」
といって無理なスケジュールを設定されたりもします。
営業やディレクターはクライアントの要求を断りづらく、デザイナーにしわ寄せが来てしまうことが多々あります。
そのため、短い納期に間に合わせるために残業が発生してしまいます。
② 自分のペースで進められない
デザインは、一発でOKが出ることはほぼありません。
初稿が完成したらクライアントに確認してもらい、修正して提出して確認してもらい…といったやり取りを何度か繰り返します。
そのため、確認が遅れると修正に取りかかれないので、自分のペースで仕事ができない時間が発生してしまいます。
確認をしたというメールが定時後に送られてくることも…
そうなると強制的に残業が発生します。
③ こだわりすぎる
デザイナーはクリエイティブな職種なので、制作物に対してこだわりの強い人も多いです。
しかし、こだわりを出しすぎるといつまで立っても終わらないこともあるので、気づいたら何時間も経っていたりするのです。
「残業が多くなってもいい、気が済むまで作るんだ」
という心意気も立派ですが、それでは野党側としては都合の良い社員
完璧を求める前に、納期と自分の実力を天秤にかけてどうすれば終わるのかを考えるところから始めましょう。
残業から抜け出すためにするべきこと
帰りましょう
残業をしないためにまずやるべきことは、仕事を終わらせて帰ること。
「それができればやってるよ」と思うかもしれませんが、意識さえ変えれば意外と帰れる場合もあるのです。
私も新卒で入ったデザイン事務所では、月70時間以上残業をしていたりしました。
しかし、時間がもったいないと感じ始めて、なるべく早く帰るために行動し始めました。
▶残業時間の上限を決めよう
最初にとった行動は、残業に時間制限を設けること。
急に残業を0にすることはできません。まずは1日1時間までと時間制限をつけながら、段階的に減らしていく方法をおすすめします。
終わりの時間を決めてしまえば、自然とそこから逆算してスケジュールを立てる習慣が付きます。
▶仕事の無駄を減らそう
次に、仕事を効率化すること。
残業時間を減らしても仕事の量は変わらないので、効率化して早く終わらせないといけません。
改めて自分のしている仕事を振り返ると、無駄な作業や繰り返しの作業が多いので、出来る限り無駄を削ったり自動化したりなどして効率化を図りました。
▶無理な仕事は断ろう
最後に、仕事を断ること。
それでも終わらせられないほどの仕事がある場合は、振られた時点で断りましょう。
断っても断っても仕事が舞い込んでくる場合は、次の段階に移ります。
転職しましょう
結局はこれです。
残業の多い会社はそういう企業風土が根付いてしまっているので、変えようとするよりも転職してしまう方がエネルギーを使わずに済みます。
「どこに行っても同じだよ」と言われるかもしれませんが、そんな事はありません。
私は今もデザイナーですが、月の残業時間が3時間以内で仕事ができています。
探せば自分にあった会社はきっと見つかります。
逃げても大丈夫です、相談しましょう
といっても、残業が続いていて精神的に疲労が続いていると、鬱に近い状態になり転職などの行動に踏み出せないこともあるかと思います。
そんなときは、逃げ出してしまっても大丈夫です。
身近にいる信頼できる人に相談してください。
ハローワークや転職エージェントなどのプロでも構いません、自分の現状を人に説明することで客観的に判断できるようになります。
最近では、退職代行業者など退職を支援してくれるサービスも増えてきています。
「reフレッシュ転職」では、退職から転職先の紹介までを一括してサポートしてくれるので、どうしても辞めづらい場合は相談してみてはいかがでしょうか?
仕事がすべてではありません、健康第一で
以上、デザイナーの残業についてまとめました。
どれだけいいものを作れても、体を壊してしまっては仕方ありません。
健康第一で楽しんでいきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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