【2021年版】わかりやすい校正用語集
印刷物のデザインには「校正」という作業があります。
デザイナーが制作したものを間違いがないか、もっとよくできないか確認する工程です。
校正の確認者は、主にクライアントの担当者が行うことが多いですが、ときにデザイナー自身が確認する場合もあります。
校正作業には様々な用語があるので、デザイナーも覚えておく必要があります。
この記事では、デザイナー歴5年以上の私が特によく使うものを中心に、主な校正用語を紹介します。
校正用語集
校正刷り(こうせいずり)
校正をするために印刷したもののことです。
カンプ、ゲラ、プルーフなどの呼び方もあります。
Illustratorなどでデザインしたら、印刷して確認作業を行うことも多いと思います。
その際に印刷した紙のことを指すんです。
クライアントに紙ではなくPDFなどで送る場合はカンプなどの呼び方が主流です。
初稿(しょこう)
クライアントからもらった最初の原稿という意味です。
初校とは意味が違うので注意しましょう。
初稿の”稿”は原稿の”稿”と覚えておきましょう。
初校(しょこう)
原稿をもとに作成した最初の校正刷りのことです。
初稿とは意味が違うので注意しましょう。
その後、校正を重ねるごとに再校(二校)→三校→四校…と続きます。
初校の”校”は校正刷りの”校”と覚えておきましょう。
素読み(すよみ)
原稿の意味や内容を考慮せずに校正刷りを音読することです。
文章の流れや句読点などがおかしくないか確認します。
黙読することを素読みという場合もありますが、音読するほうが言葉の引っ掛かりに気づきやすく、ミスをよく見つけられますよ。
突き合わせ(つきあわせ)
原稿と校正刷りを一字ずつ見比べて校正を行う方法です。
誤字や脱字など、原稿の内容がしっかりと反映されているかをチェックします。
突き合わせはとても集中力を要する作業です。
適度に休憩をはさみながら、適当にならないよう注意しましょう。
読み合わせ(よみあわせ)
二人一組になり、一人が原稿を読み上げ、もう一人が原稿もしくは校正刷りを読んで最終チェックすることです。
場合によっては三人で行うこともあります。
最終的なチェックの段階で行う作業なので、担当を変えて何度か繰り返すなど、厳重にチェックしていきます。
朱書き(しゅがき)
校正のときに修正指示を赤ペンで書き込むことで、赤字ともいいます。
誰が見てもわかるよう、校正記号を使用します。
そのため、デザイナーも校正記号を覚えておく必要があります。
参考(外部リンク):正しい校正の方法 校正記号表 – DTP出版
校了(こうりょう)
校正が終了したことを略した言葉です。
校了したらデザインの編集は終わらせて、印刷会社に入稿する作業に移ります。
ここでチェックは終わりなので、入稿データを準備する際に間違いが発生しないよう最新の注意をはらいましょう。
責了(せきりょう)
責任を持って校了するという意味で使われる言葉です。
デザイナーや印刷会社側で修正した後に、クライアントの確認を挟まずに校了として印刷に進みます。
文字を少し打ち替えるなどの軽微な修正の時に使う方法です。
基本的には校正は必要になると覚えておきましょう。
校正・編集について勉強しよう
印刷物のデザイナーは、校正・編集の知識があると制作をスムーズに進行できます。
エディターズ・ハンドブックでは、編集に関する基本的な知識が順序立てて書かれているので、効率的に身につけることができます。